インナーチャイルドカードの12番は「ジャックと豆の木」。
ジャックと豆の木は、ジャックが牝牛を売りに行くところからスタートします。
ここでは、インナーチャイルドカード12番の「ジャックと豆の木」についてについて解説していきます。
Contents
12.ジャックと豆の木(Jack and the Beans talk)の意味
ジャックと豆の木のキーワードは「新たな気づきが無尽蔵の宝を生む」。
物事の視点をちょっと変えて見るだけで、見える世界や価値観がかわり、新しい気づきを得ることができます。
このインナーチャイルドカードの中の主人公ジャックは、蔦に足を取られながらも辛くて苦しそうな表情をしているわけではありませんね。
むしろ、余裕の表情をしていて、自分から蔦に足をからめ、宙吊りになっていることを楽しんでいるようにも見えます。
ジャックが余裕の表情で宙吊りになっているのは、ちゃんと絡まった蔦を切り落とす武器を持っているという安心感からきているのかもしれません。
また、あとに説明する「ジャックと豆の木」の原作ストーリーは、ジャックは生活の糧である大切な牝牛と魔法の豆の種を交換します。
この魔法の種は、一晩で天まで届くほど成長するのですが、重たい現実的なもの手放して、未来の種をまくことで、新しい人生が天に向かって真っ直ぐに伸びていくことを教えてくれています。
ジャックと豆の木(Jack and the Beans talk)について
ジャックと豆の木のストーリーは、時代や国によって、ちょっとずつ違うのですが、ここではイギリスで最もポピュラーなお話を紹介します。
ジャックと豆の木のストーリー
ジャックは、ある日、母親に言われて牝牛を市場へと売りに行きます。
ところが、途中で出会った男の魔法の豆と牛を交換してしまったのです。
家に帰ると、怒った母親はジャックから豆を奪い取り庭に捨てるのですが、なんと次の朝には、その豆は天に届く巨木へと成長していました。
ジャックはその豆の木を伝って登り、雲の上にある巨人の城にたどりつきます。
そのお城で出会ったのは、巨人の妻。
巨人の妻は、「夫は怖い巨人なので速く逃げるように」とジャックに言っているその途中に、なんと巨人が帰ってきてしまったのです。
巨人の妻はあわてて、ジャックを隠しました。
ジャックは、巨人が寝た後に、巨人のお城から金の卵を産む鶏を奪って家に戻ります。
このことに味をしめたジャックは、巨人が眠っているところを狙って、再び豆の木を登り、金と銀の入った袋を奪い、さらにハープを持っていこうとしたまさにその時。
ハープが喋り出し、巨人は起きてしまったのです!
大急ぎで地上に戻ったジャックは、豆の木を斧で切り、追って来ていた巨人は落ちて死んでしまう。。。
巨人から金の卵を産む鶏や金と銀の入った袋や歌うハープを奪ったジャックは、それらの宝物を手に母親と幸せに暮しました。
ジャックと豆の木の大筋はここまでなのですが、あとから付け加えられた続きがあります。
ジャックと母親は、一定期間は豊かに暮らしていたのですが、巨人から奪った鶏は金の卵を産まなくなり、袋は金と銀を出し尽くしてしまうのです。
こことから、ジャックは楽をして掴んだ幸せに価値がないことを悟り、元通り真面目に働くようになり、母親とともに幸せに暮らした、という 「真面目にコツコツ」が正解である、というメッセージも込められています。
ただ、インナーチャイルドカードでは「真面目にコツコツ」の部分は取り上げられちません。
ジャックと豆の木の話が作られたのが1890年代で、日本では明治時代。
今とは時代が随分違って、「真面目にコツコツ」は必ずしも正解と言えなくなっている時代だからかもしれませんね。
ジャックと豆の木のカードが現れるとき
ジャックと豆の木のカードが現れるときは、「あなたの人生や現在の人間関係を新たな視点から観察しましょう」というメッセージです。
このジャックと豆の木のカードは、視野が狭くなっていたり、何かに囚われているように感じる時にもよく出るカードです。
日常のザワザワするものを鎮めるために、心を沈めて瞑想する必要があるかもしれません。
私達は、その時に見ようと思ったものしか見ることができませんし、今、属している環境からものすごく影響を受けています。
例えば高校時代。
進学校に通った友達は、良い大学を目指す偏差値の高くて頭の良い人達に囲まれ、話題は偏差値や大学受験のことがほとんどでしょう。
一方、音楽学校に通ったら、そこでは偏差値よりも大事なのは音楽コンクールに出場できるかどうか。
美術系の学校なんかも、偏差値の高い低いよりも、二科展みたいな大きな絵画展で賞をいただくことのほうが大事だったりします。
今の環境の居心地が悪いと感じたとき、今までの何かを手放して新しい場所へ向かうことを促すカードです。
また、「物事の視点を変えること」も大きなテーマです。
たとえば、ほとんどの人が毎日何度も見ているはずのスマホ。
あなたは、自分のスマホのアイコンの並びを正確に紙に描くことはできますか?
私は、描くためにまじまじと眺めないと描けませんでした。
小さく穴の空いたスピーカーの位置や、その大きさも正確に描けと言われたら、スマホを手にとって確認しないと描けなかったりするんです。
こんなふうに、いつも見ているはずのものですら正確でなく、同じものを見ていると思っている隣の人は同じものを見ているとは限りません。
友達や家族と街を歩いていてもそうですね。
- すれ違う人の服やメイクが気になる人
- すれ違う人の髪型が気になる人
すれ違う人ではなく、遠くに見える飲食店の看板が気になっている場合もあるでしょうし、今夜の夕飯は何にしよう?とちらりと頭をよぎった途端に、一緒にいる家族や友達の話さえも聞きそびれてしまっています。
同じ時間に、同じ空間にいたとしても。
私達はどうしても、世代的な価値観や、今を取り巻く環境から影響を受け、その世界が正解であると勘違いしてしまいます。
このカードは、あなたが信じて見ていたものは100%正解でもあり、100%正解ではないことを教えてくれているカードです。
「新しい視点で物事を見てみましょう」というカードで、今までと違った場所にでかけてみたり、あまり接点のなかった人に合いに行くのも、視点を変える重要な手段。
たとえ、今までと違う場所にでかけた時に愉しくなくても、接点のなかった人のところに出向いていって居心地が悪かったとしても、今までのあなたの中になかった新しいものが取り入れられることによって何かが変わるはずです。
世間や周囲が正しいと言っていることに対して、疑問をもってみる時でもあります。
世間が正しいと言っていることが、あなたにとって正しいこととは限りません。
あなたにとっての正解は、あなたが心から楽しめて満足できることであるべきです。
ただ新しい未来へ進もうとするとき、ジャックが牝牛を手放したように、重たいものを持ったままでは未来へ進めないというメッセージも込められています。
ここで言う牝牛は、心の奥にある重たい感情だったり、もしくは牝牛の象徴でもある物質的なもの(お金や食料)という解釈です。
新しい世界へ向かうための習い事としてお金を払うとか、健康を手に入れるために肉食を控えて野菜食を増やすとか。
視点を変えれば、日常をチェンジしていく部分がたくさん見つかるはずですよ。
- このカードの絵柄の中にあなたはいますか?
- いるとすれば、あなたはジャックですか?それとも巨人ですか?
- あなたが選ばなかったもうひとりの人物(ジャックor巨人)は誰でしょう?
- 巨人の表情から、あなたは何を想像しますか?
ジャックと豆の木のキーワード
- 自己犠牲
- 修行
- 献身
- 努力
- 難関
- 奉仕
- 自分の内なる声に気づく
通常タロットカード
通常のタロットカードでは、The Hanged Man(吊るされた男)。
ライダーウエイト版とマルセイユ版では、組んでいる脚が逆なのが気になりますが、同じ様に宙吊りの絵柄で、余裕のポーズのように見えます。
そして、頭はどちらのカードも金色に光っています。
ライダーウエイト版
マルセイユ版
まとめ
ここでは、インナーチャイルドカードの12番の「ジャックと豆の木」について解説しています。
このカードがリーディングに現れる時、世間の常識に囚われすぎていて、視野が狭くなっていないか、振り返って見てください。
考えてもどうしようもない事に囚われすぎると、思考能力がストップして視野が狭くなってしまいます。
一見無駄なようだけど、心を沈めて自分と向かい合って得た新たな気づきは、あなたにとっての無尽蔵の宝です。
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